2015年6月16日

眠い、について

私は、どこでもいつでも寝れる。
少し神経質な人だと枕が変わっただけで眠れないという話を聞くが、私はそのようなことは経験したことがない。枕が変わろうが、場所がかわろうがどんな体勢だろうが関係ない。むしろ、枕はいらない。

高校時代はひどかった。私はのクラスは席替えがなく、私の席はずっと1番前だった。ちゃんと授業を受けようとしているのに1番前で眠ってしまう。板書しようとすると途端に眠くなってしまう。私のノートには、眠気と闘った証であるシャーペンのヒョロヒョロしたミミズがいつもできていた。ある時は、先生が私に対して嫌みを言っているのに気がつかず、ミミズを書き続けていたことがある。授業をきくのを諦めて突っ伏して寝ていたわけではない。頑張ってミミズを書き続けてたことは評価してもらいたい。

こういう事件もあった。高校3年の大学受験でみんながピリピリしていた頃だ。“自分のほうがちゃんと授業をきいてるのに、なんで居眠りしている私(をしり)のほうが成績がいいの?”と妬まれたのだ。これは、念のため言っておくが自慢ではない。あの時、私はなぜその子から冷たくされているのか見当もつかなかったし、仲がよかった子だったのでとても困っていた。後から理由を聞いたのだが、まさか居眠りが原因だなんて思いもしない。この日本中に、どこに居眠りで妬まれたことのある人がいるだろうか。貴重な経験をさせてもらって今では逆に感謝している。もちろん、その子とは今でも仲良くしているので安心していただきたい。

最近は、歯ブラシをくわえたままソファーで寝てしまった。
そして、なんといっても眠気の大敵は、お風呂だ。入ると必ずと言っていいほど、眠ってしまう。実家にいた頃は、それでよくばあちゃんに怒られていた。

実家を離れた今でもお風呂で寝てしまうくせがついてしまっていて、ある時自力で起きて、眠気なまこで浴槽からあがったのだが、服を着ている途中で限界がきたのだろう。脱衣所で、洗濯かごを頭に被った状態で横になって寝ていたのだ。なぜかごを被っていたのかは、本人もわからないのできかないでいただきたい。おそらく虚無僧がとりついていたのだろう。同居人がいくら経ってもあがってこない私を心配して見に来てくれたのだが、私を見て笑っていた。見た瞬間この状況が理解できなかったそうだ。あとから思うと同居人が、寝ている私にそっと尺八を持たせてくれたら虚無僧も成仏できたのではないかと、今でも私の後悔として残っている。

土下座の姿勢で眠ってしまうことも多く、その態勢でよく眠れるねと呆れられている。その場合、私の前髪はワックスを使ったかのようにみごとにたっている。もし、その前髪で私が現れたら、あぁ土下座で寝てしまったんだな、と温かく見守ってほしい。